肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)に関して
新型インフルエンザ感染時の肺炎や重症化を予防できるとしてこのワクチンが話題になっています。
テレビなどでこのワクチンを知った方(不正確な知識に基づく推奨がほとんどのようです)や
知識のない不勉強な医師から接種を勧められたという方が多々あるようです。
(嘆かわしいことですが、医師の無知により小児用肺炎ワクチン(プレベナー)と成人用のこのニューモバックスの
違いを知らずに誤接種する事故が後をたちません。)
このワクチンは全ての方が対象になるわけではありませんし全ての肺炎を防御できるわけではありません。正しい知識を身につけた上でご希望の方は接種してください。
以下によくある間違いや注意点を示します。
1.基本的に対象者は65歳以上の高齢者です。
(免疫力が低下する基礎疾患を持つ場合はそれ以下の年齢でも接種することもあります)
2.乳幼児にはこのワクチンは無効です。(幼児用ワクチンの使用が日本でもはじまる見込みです)
3*.ワクチンの有効期間は5年間です。
2009年10月から日本でも複数回接種が認められるようになりました。
最初の接種から5年経過したら2回目の接種を受けてください。
4.全ての肺炎を防御するワクチンではありません。
効果があるのは肺炎球菌という菌でおこる肺炎だけです。
販売している製薬会社によるとその菌に対しても有効率は約40%だけです。
(接種しても10人中6人は感染するということです)
免疫力が低下する疾患や治療を行ってる人、乳幼児や老人以外には肺炎球菌による肺炎が重篤になることは滅多にありません。
乳幼児はこのワクチンを接種しても抗体がつかず小児専用の肺炎球菌ワクチンを接種する必要があります。
ご自身の年齢や基礎疾患などをよくお考えの上、接種希望の場合は医院まで申し込んで下さい。
接種料金は6300円(消費税込み)です。
3を改訂しました。(平成23年)
以前の文章は以下です。
3*.インフルエンザなどの毎年接種するワクチンと異なり、
現在の日本の決まりでは接種は一生に1回限りで、ワクチンの有効期間は5年間です。
(海外では2回まで接種を認めている国がありますが、それでも計10年です)