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 薬剤アレルギー

 適切に選択された医薬品を適正量、適切な投与方法で投薬されたのに発症する薬物反応のなかでアレルギー反応に基づく物を薬剤アレルギーと言います。

 ほとんどすべての薬剤が原因となり得ます。薬剤によってI型〜IV型の全てのアレルギー反応がおこる可能性があり、また複合しておこることも多いです。症状は全身のアナフィラキシーショックや皮疹、内臓障害、貧血などさまざまですが、患者さん自身で気がつくのは皮疹が最も多いでしょう。

 診断は通常、アレルギー症状出現までの経過と投与した薬剤の種類と期間を詳しく問診することでほとんどわかります。薬剤アレルギーが疑わしいときは原因と推測される薬を中止するだけでほとんどの場合数日で改善します。急激に全身に反応がおこるアナフィラキシーショックの場合は速やかな処置が必要です。その他、まれに重症化する薬剤アレルギーもありますから疑わしいと思ったときは、すぐに薬を飲むのをやめて受診するようにしてください。

薬剤アレルギーと診断された場合は、何という薬剤でどんな症状が出たのかを記録しておいて、他の医療機関を受診する場合にも必ず伝えるようにしましょう。